PHOENIX NMR “NEW”
PHOENIX NMRの技術者達は、米国コロラド州フォートコリンズ及びラブランドにて、非常に長きに渡り固体NMR装置及びプローブ開発に携わって来ました。PHOENIX NMRはAgilent Technologies社のNMR事業撤退後の2014年11月に設立された新会社ですが、旧Chemagnetics社の分光計技術(CMX, Infinity), Agilent/Varian社のT3プローブのRFテクノロジー等を継承しています。その技術力が高く評価され、2017年にはBruker Biospin社と新規固体NMRプローブ販売契約を締結しました。
PHOENIX HXY Premiumプローブは、独自の技術による『プローブヘッド交換方式』を採用しています。
パートナー企業であるRevolutionNMR社では、Agilent/Varian T3プローブ用ローター、各種スペーサー、MASモジュール、プローブパーツ等を取り扱っています。これらの製品はAgilent/Varian, Chemagnetics純正品と完全な互換性を有します。
PHOENIX HXY Premiumプローブ
1台のプローブベースモジュールに対し、複数のプローブヘッド(MASモジュール部分)の付替えが可能となる『プローブヘッド交換方式』を採用しています。プローブヘッドの交換により、異なるサイズのローター、異なるRFコイルを用いた(観測核種、多重共鳴等)固体NMR実験が可能になります。
【仕様】
対応可能RF | HXY, FXY, HFXY, HX, FX, HFX, LOW Gamma(低周波数核), 2H Lock |
ローターサイズ | 1.6mm, 3.2mm, 4mm, 5mm, 6mm |
対応周波数 | 400MHz~900MHz |
温度可変範囲 | -125~+150℃ |
その他オプション | バックグラウンド低減(1Hか19F、いずれかの核種を選択)、静止型(Static) |
記載の無い仕様項目については、別途お問い合わせ下さい。
PHOENIX HXプローブ
Premiumプローブが得意とする様な特別な実験ではなく、通常の固体NMR測定でもPHOENIXプローブを使用したい。そんなお客様に最適なプローブがPHOENIX HXプローブです。
PHOENIXがAgilent/Varianより受け継いだRF技術をそのままに、よりお求め易い価格設定で展開するプローブです。
【仕様】
対応可能RF | HX, FX, HFX |
ローターサイズ | 1.6mm, 3.2mm, 4mm, 5mm, 6mm |
対応周波数 | 300MHz~700MHz |
温度可変範囲 | -50~+75℃ |
その他オプション | バックグラウンド低減(1Hか19F、いずれかの核種を選択)、静止型(Static) |
※本製品はプローブヘッド交換方式には対応していません。従来タイプのローター(MASモジュール)固定型となります。
サンプルパッキングツール
Agilent社で好評だったサンプルパッキングツールの取り扱いを開始しました。
Agilent社のサンプルパッキングツール(Collet Style)と完全な互換性を有しており、1.2mm, 1.6mm, 3.2mmのローターに対応しています。
スピードコントローラ(MASコントローラ)
PHOENIX MASスピードコントローラは、タッチパネルを搭載した圧縮空気制御システムで、あらゆるスピニングモジュールの自動キャリブレーションが可能です。
Agilent/VarianのT3プローブ、Chemagneticsのプローブ(APEX)の回転制御に完全対応し、Bruker, JEOL, Tecmag社のMASプローブの制御も可能です。
最大回転数は180kHzまで対応し、ベアリングとドライブのエアー制御も自動化されています(マニュアルモードにも対応)。
LowGammaアクセサリー
PHOENIXプローブベースに接続することにより、プローブのチューニング帯域を低周波数側まで拡張出来ます。Agilent/VarianのT3プローブにも接続可能です(実際の低周波数核のNMR測定には、NMR分光計側のRFアンプ、プリアンプ、シンセサイザーが低周波数核に対応している必要があります)。
一本のプローブで固体NMRの幅広い実験に対応すべく開発された製品です。
固体NMRローター
Agilent/Varian T3プローブ用のローター、ドライブチップ、スペーサーを扱っています。
純正品と完全互換性を有しており、純正品のロータースリーブとRevolutionNMRのスペーサー・ドライブチップの組み合わせでの使用(あるいはその逆)も可能です。
Agilent社と異なり、スペーサー・ドライブチップは少量でのオーダーにも、対応致します。
【仕様】
ラインナップ | 1.2mm, 1.6mm, 2.5mm, 3.2mm General Purpose, 3.2mm Limited Speed, 3.2mm Thick wall, 4mmNB, 4mmWB, 4mmWB Limited Speed, 5mmNB, 5mmWB, 5mm WB Limited Speed, 6mmNB, 6mmWB, 7.5mm |
材質 | ジルコニア(ロータースリーブ) |
Torlon, Vespel, PCTFE(スペーサー及びドライブチップ) | |
回転数 | メーカー推奨値保証 |
その他オプション | Alバックグラウンド低減ジルコニア選択可能(1.6mm, 3.2mm) |
ローターハンドリングツールキット
Agilent/Varian T3プローブ用のサンプリングツールです。
サンプルをローターに詰める為のタンパー、サンプルを回収する際に使用するスクレイパー、キャップ(スペーサー、ドライブチップ)を外す為のエグストラクター等から構成されています。
ドライブチップとスペーサーを損傷することなく、安全に取り外すことが出来ます。Smallタイプは2.5mm, 3.2mm, 4mmのローターに対応し, Largeタイプは5mm, 6mm, 7.5mmのローターに対応しています。
MASモジュール
カスタムプローブ作成用のMASモジュールです。 材質はVespel、PCTFEからの選択が可能です(画像は1.6mm径で、材質はPCTFE、1Hバックグラウンド軽減タイプです)。
ローターサイズは1.6mmから最大14mmと、数多くのラインナップがございます。
Agilent/VarianのT3プローブの修理交換用途にも使用可能です(1.6mm, 2.5mm, 3.2mm, 4mmNB, 4mmWB, 5mmNB, 5mmWB, 6mmNB, 6mmWB, 7.5mm)。
Specialty Sealing Systems
半固体状のサンプル、嫌気性のサンプルの測定用にシーリング機能を有するスペーサーを用意しています。 Agilent/Varianのliquids sample spacer kitsの同等品となります。
Oリング付きのスペーサーとシリコンディスクを用いることにより、高い気密性を保っています。
1) specialty top cap
2) specialty bottom cap
3) single or double o-ring seal
4) and 5) split top cap with vent
6) silicone disk
7) ribbed top cap
8) ribbed bottom cap
9) 標準のドライブチップ
製品の詳細、価格等につきましてはTEL(03-5812-5311)もしくはE-mail(support@las.jp)までお問合せ下さい。